体のだるさが続いたときに「ただ疲れているだけ」と決めつけてしまうのはNG。糖尿病を知らせるサインの可能性があるので、注意が必要です。まずは糖尿病と診断された方の体験談をご紹介します。
倦怠感が数日続きました
結婚する前は細身だったのですが、結婚後は食欲旺盛な夫や子どもたちにつられ、バクバク食べているように。気が付くと後ろの人が隠れるくらいの体格になっていました。それでも、健康が取り柄で風邪をひいたことがなく、太っているのにテキパキと動けることは私にとって自慢のひとつでした。
そんなある日、目が覚めると「体がだるい…動けない…」と起き上がれなくなったのです。はじめは、その前日に運動会のテント設営を手伝ったこともあって、疲れが残っているのだろうと思いました。とりあえずその日はゆっくり休むことにしたのですが、3日たっても倦怠感が抜けず。「食事だけは摂らないと…」と思って食べるのですが、かえってだるくなり眠気が続きました。ここにきてやっと病院で診てもらう決心がつき、近くの診療所へ。血液検査を行った結果、診断された病名は「糖尿病」でした。
疲れやすい・一日休んでもだるい状態が残る・倦怠感が続く・食後の眠気が強く起きていられない…という状態は、糖尿病の初期症状にあてはまります。とりわけ、食後に倦怠感や眠気が激しいというケースが多くみられます。これは、体中の細胞に栄養(ブドウ糖)が行きわたっていないことが原因。健康な人であれば、食事で摂ったブドウ糖は一つひとつの細胞に送り込まれ、エネルギーに変えたり蓄えたりして、元気の源に変換できます。この働きをするのが、インスリン。糖尿病になると、インスリンの働きが悪くなりブドウ糖が細胞に届かなくなります。一方で血液中にブドウ糖が増え、血糖値は上昇。せっかく取り込んだ栄養を使うことなく、体外に排出されていきます。
こうした状態が続くと、倦怠感や眠気など「やる気のない状態」を作り出してしまうのです。
だるい状態が続くのをそのまま放置していると、筋肉の衰えや体重の減少などをもたらします。こうなるとますます倦怠感を覚えるようになり、悪循環へ陥る可能性が。いつまでも疲れが取れないと感じたら糖尿病を疑い、医療機関で診察を受けましょう。食事療法や運動療法による血糖コントロールを行うことで、ずっと悩んでいた倦怠感が改善するかもしれません。
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